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晴耕雨読―古本屋の読書日記
11月16日(日)更新
11月1日(土)
もう11月か、月日が経つのが早いな。孫と娘がタイから一時帰国したばかりなので、車で東戸塚の実家へ連れて行く。3連休初日のため、相変わらず幹線道路は込み合っている。夕方、珍しく近くのお客様が直接商品を受け取りに来ると言うので、早目に帰宅。

11月2日(日)
ファミリーコンサート「おかあさんといっしょ」を見るために、家族全員で渋谷のNHKホールへ。幼児で一杯だ。久し振りの渋谷の人込みに圧倒された。桶谷秀昭「昭和精神史 戦後篇」(文春文庫)を読み続ける。

11月3日(月)
3連休最終日。雨が降ったり止んだり。近所のブック・オフの店長に景気を聞いたら、「こういう天気だと遠出をしないから、一番お客様が来るので、ありがたい」とのこと。「米ヘリ撃墜15人死亡 イラク 地上でもテロ相次ぐ」(読売新聞)このままでは、イラクはベトナム戦争同様に泥沼化するぞ。秋山駿「人生の検証」(新潮文庫)は紫式部コラムを書くのに参考になりそうだ。

11月4日(火)
今日は暑いが、風はさわやかだ。郵便局に寄ってから出勤。桶谷秀昭「近代の奈落」(国文社)を読み始める。桶谷秀昭を本格的に読んでみよう。

11月5日(水)
自宅は工事のため断水。断水は今でこそ日本では珍しいが、子供の頃、停電、断水は恒常化していた。今のアフガニスタンやイラクでは、インフラの未整備が不安と不満を呼んで、テロの温床となる。自衛隊の貢献に期待する。長嶋ジャパンが、対中国戦に13‐1で勝った。一つ残念なことは、上原投手が中国にホームランを打たれたことだ。

11月6日(木)
喉の痛みが直らないが、木曜日はどの医者も休みなので困ってしまう。また、「菊と刀」(現代教養文庫)が売れた。二十世紀文庫売上の最上位クラスだろう。自分でも読み返してみないとまずい。今日の長嶋ジャパンの相手は、昨日韓国に競り勝った強敵・台湾だ。またTVを見ないといけない。

11月7日(金)
耳鼻科と郵便局に寄ってから出勤。長嶋ジャパン「台湾を圧倒 日本連勝」(読売新聞)台湾に9−0とは大したものだ。アテネ・オリンピック出場は確実だ。日本人にとって久し振りの明るいニュース。元横綱の曙がK-1へ。年末にはボブ・サップと対戦するそうだ。全くの異種格闘技なのに、トレーニングが間に合うのか。紫式部コラム原稿「本のある生活」を送信する。「イラク駐留米兵 二万人削減計画」(読売新聞夕刊)アメリカは相当イラクにてこずっている。

11月8日(土)
「野球日本 アテネ切符」(読売新聞)韓国に2−0で勝つ。スチール棚運搬のため、車出勤。サラリーマン時代と比べて一人仕事が多いから、仕事をやりながら、ラジオを聞くことが多くなった。主にNHKラジオを聞いている。

11月9日(日)
衆議院総選挙の投票に行ってから、紫式部の大先輩の「勝田文庫」告別式出席。紫式部社長と古淵の白雲閣へ車で行く。今日の邱永漢「ハイQ」から。<失敗を怖れてはいけません。失敗を恐れる人の方が失敗する確率は高いのです。失敗を勘定に入れて行動すると失敗しても傷は浅くてすむものです> 邱永漢は心から日本人に声援を送っている。

11月10日(月)
一日中、雨。「与党が「絶対安定多数」 民主40増 2大政党へ 自民 過半数ならず」(読売新聞) 民主党の大幅躍進だが、政権は未だ当分は取れない。未だ調子が悪いので、耳鼻咽喉科へ。開店二周年を過ぎたが、どうも何かと忙しいせいか、ゆったりとした読書生活が出来ていない。

11月11日(火)
毎日よく降るな、梅雨みたいだ。荷物があるので、車にする。「ケータイで読書 通勤風景に異変あり」(読売新聞「ぴ−ぷる」) 「新潮ケータイ文庫」、「文庫読み放題(角川)」、「携帯版 電子書店パピレス」、「Σブック」等、続々登場。「韓国語翻訳の日本マンガ 電子書籍として販売へ」(読売新聞) インターネット読書の普及は大いによろしい。

11月12日(水)
スチール棚セットに午前中一杯かかる。久し振りの肉体労働のせいで、腰が痛い。かなり仕事場が狭苦しくなってきた。孫は今月末で3歳の誕生日を向える。自分が同じ3歳の時は、太平洋戦争の末期で、日本はひどいことになっていたはずだが、戦争の記憶はほとんどない。3歳の子どもというのは、自分の毎日の関心・活動だけで精一杯で、時代の動きなどに興味がないのだから、無理もないだろう。

11月13日(木)
「イタリア軍本部爆発 イラク南部 自爆テロ22人犠牲 治安、給水復旧担当」(読売新聞) これでは戦争状態だ。当分自衛隊は行けないな。1日中、車を使用。孫と娘を横浜総合病院まで連れて行き、その後出勤。「河出文庫 世界の歴史」全巻を購入したお客様から依頼された欠落の1冊がやっと見つかった。空母キティーホークの新型戦闘爆撃機の「FA18Fスーパーホーネット」が厚木基地にやって来た。

11月14日(金)
上天気で小春日和。連日、車通勤だ。自宅でパソコンに向っていると、孫が椅子の後ろから登ってくる。出勤前に孫を車に乗せる。今日は文庫ケースの運搬がメインの業務だが、娘を幼児用品の店に連れて行く。古書店の品揃えの範囲は、その古書店の能力の限界を示す。知らない分野は、元々関心がないのだし、個々の本の価値が分らないのだから、品揃えのしようがないのだ。

11月15日(土)
「楽天」がインターネット証券を買収した。景気が良い話だ。娘がミュージカル「ライオン・キング」を見に行くので、今日は休みにして夫婦で孫の面倒を見る。車で孫が好きな子供の国へ。この日記は10年後に孫に読んでもらうつもりで書いている(10年後には孫も中学1年生になる)ので、できるだけ時代の動きが分るニュースを記録するようにしている。