1月2日（日）　谷沢永一「冠婚葬祭心得」
家内の風邪は中々治らない。午前中だけ出勤。午後は ＴＶでラグビー大学選手権準決勝、早稲田大学対同志社大学を観る。谷沢永一「冠婚葬祭心得」（新潮選書）は、題名ゆえに今まで読まずにいたのだが、読んで みると意外と面白いし、勉強になる。さすが谷沢永一だ、ムダな本は書いていない。例えば、「同窓会」には〈一般に情報とは、じっと待っていて授かるもので はなく、積極的に引きださねばならぬのだから、要を得た質問をする心働きが肝心である〉。ほとんどの記述は、書物からのネタではなく、実体験からだろう。

1月3日（月）　初詣　風邪
休日にする。今度は自分が風邪を引いた。今年初めて だ。「日本文化　世界を席巻　アニメ、グッズ・…　人気の的」（読売新聞）　ＮＨＫ・ＴＶの朝のインタビューで、76 歳の植物学者・宮脇昭が、「前向きに生きていれば、年なんか関係ない」と言っている。向こうの実家に泊まっていた娘の家族がやって来た。午後、夫婦だけで 初詣に出かける。昨年と同じ原宿の東郷神社。東郷神社は、我々にとって思い出の場所であり、明治神宮と違って人込みにもまれないから良いのだ。調子が悪い ので、早目に就寝。

1月4日（火）　「死者14万人超す　インド洋津 波」「駒大Ｖ４　箱根駅伝」
「死者14 万人超す　インド洋津波」「駒大Ｖ４　箱根駅伝」(読売新聞)　昨日あまりにも早く寝すぎたために、相当早く目が覚めたので二度寝。注文がたまっているの で、出勤。森嶋通夫「なぜ日本は「成功」したか？」（ＴＢＳブリタニカ）を読む。正月になって初めて息子が来たので、すき焼きで乾杯。

　 1月5日（水）　「米新車販売　トヨタ、初の200 万台」
帰宅途中の電車の中の光景。ある中年の夫婦が、快速 に乗る乗らないで言い争いの末、離れた席に座って別々に本を読み始めた。自分のことを見ているようで恥ずかしかった。「米新車販売　トヨタ、初の200万台　昨年　日本車シェア３割超」(読売新聞夕刊)日本の自動車業界もここまで来たか。

1月6日（木）　整形外科　「「団塊」60歳時代」
朝、ふきんを絞っていたら、右手首に痛みが走った。 ねじったらしい。人間の体なんて柔なものだ。整形外科と郵便局に寄ってから出勤。堺屋太一「「団塊」60歳時代　 「いぶし銀文化」繁栄の好機」（読売新聞）2007年から「団塊の世代」の退職が始まる。堺屋太一の見方はかなり楽観的だ。ネット古書業界への「団塊の世 代」の参加を色々な角度から考えたい。

1月7日（金）　郵政公社は変わった
当分、手首を冷やすために包帯を巻く。仕事には支障 無し。今年の日本郵政公社は変わった。元旦から１日の休みもなく年賀状が来ている。ヤマト運輸等への対抗上、そうせざるを得ないのだろう。二十世紀文庫ベ ストセラー感想文審査の参考に、浅田彰「「歴史の終わり」を超えて」（中公文庫）を読み始める。まず、柄谷行人との対話から。

1月8日（土）　３連休
３連休開始。早朝に見た三日月がきれいだった。検討 中の「紫式部読書会」は、「読み・書き塾」というのはどうか。読むことが自己目的化せずに、大いに読むことによって、自己表現力を磨くのだ。家内の田舎か らのお餅が届いたので切る。

１月９日（日）　二十世紀文庫ベストセラー感想文入 賞者、決定
休日。今日の読売新聞「地球を読む」は、中曽根康弘 「還暦　戦後政治　新しい日本への出発」。前から楽しみにしていた全国大学ラグビー・決勝「関東学院大×早大」をＴＶで見る。やった、早稲田大学優勝。大 相撲初場所「初日」。魁皇の綱取りがあるので、今場所はじっくり見るつもり。二十世紀文庫ベストセラー感想文の入賞者が決定したので、メール連絡。

１月10日 （月）成人の日　台所のテーブルが書斎
午前中のみ出勤。「津波の圧力　広島原爆の５分の１ 　タイ・カオラック」（読売新聞）津波の力は恐ろしい、想像を絶する。台所のテーブルが自分の書斎だ。仕事部屋にはもちろん机があるが、個人的な読書や書 き物は、仕事部屋には似つかわしくない。息子が来たので、一杯。

１月11日 （火）鏡開き　「繁栄と衰退と　オランダ史に日本が見える」
郵便局に寄ってから出勤。岡崎久彦「繁栄と衰退と　 オランダ史に日本が見える」（文春文庫）が売れたので、自分も読もう。岡崎久彦の文章は分りやすい。PAUL KENNEDY「THE RISE AND FALL OF THE GREAT POWERS」（大国の興亡）をペーパーバックで手に入れたので、読もうではないか。鏡開きなので、鏡餅のお雑煮。

1月12日（水）
昨日の仕入れを取りに行くために、車で出勤。溝口敦 「池田大作　権力者の構造」（三一新書）が売れた。百瀬宏「国際関係学」（東京大学出版会）を読もうと思ったが、いかにも教科書風なので、やめる。学生時 代から教科書は嫌いだった。同じ入門書ならば、中嶋嶺雄「国際関係論　同時代史への羅針盤」（中公新書）の方が面白そうだ。

1月13日（木）　「アメリカの古書業界の現状と未来の展望」
寝つかれず、早めに目を覚ます。二十世紀文庫ベスト セラー感想文の発表原稿を紫式部へ送信。仕事終了後、神保町の東京古書会館へ。講演「アメリカの古書業界の現状と未来の展望　ITオンラインビジネスが古書業界に与えた影響」（講 師・ジョン・クライトン）。同時通訳ではないので、聞いていて歯がゆかった。中国マーケットについて質問する。

1月14日（金）　「回想　開高健」
ベストセラー感想文の賞品の重い本を運ぶために、車 で出勤。２００５年の新年は、二十世紀文庫らしい内容の注文が多いので、満足している。３度目かと思うが、谷沢永一「回想　開高健」（ＰＨＰ文庫）を読み 始めた。

1月15日（土）　「二十世紀文庫ベストセラー感想 文」最優秀作発表
二十世紀文庫ＨＰに「二十世紀文庫ベストセラー感想 文」最優秀作発表。受賞は若い長野一哲氏。フランシス・フクヤマ「歴史の終わり」（渡部昇一訳　知的生きかた文庫　三笠書房）の感想文である。スマトラ沖 大地震により、「TSUNAMI」が英語であることを知った。津波被害大先輩の日本を描いた吉村昭「三陸海岸大津 波」（中公文庫）を読むことにする。